製造業の働き方改革

業務のデジタル化~製造業Ver~

元CE(カスタマーエンジニア)が社労士業務を行う中で感じたことを徒然なるままに書き綴ります・・・

働き方改革を推進するための、課題解決方法や事例を紹介できればと思っています!
4回目は、製造業について、です。(運送業と予告しましたが変更しました)

『前回までの記事はこちらからどうぞ』デジタル化が進まない理由・・・

士業で働いておりますが、実はガッツリ理工系学科出身ですので、製造業に関して遠い記憶を頼りに書いてみようと思います!
(出身学科は専門科目に、制御情報、流体力学、量子力学があり、ながーーーーい公式を丸暗記するために四苦八苦しておりました...。当然第2外国語は、ドイツ語です!)

そんなことはさておき、ブルーカラーと言われる製造業は、製造部門と営業や管理部門とに分かれるため、働き方改革の方法や業務改革についてはホワイトカラーとは異なります。

会社独自の特殊な機械や設備を使った工程があったりすることで、世間一般的な働き方改革を当てはめることが難しく特性に応じた効率化を進めることが大切です。

 

 

日本のお家芸である、製造業に働き方改革が必要な理由。

働き方改革により改正された労働基準法では、時間外労働の上限規制は原則45時間です。

製造業において、この時間外労働の上限規制を守るためには生産性向上が必須です。

品質や納期に対するプレッシャーも従業員の負担となります。

事務仕事に比べて体力面精神面で現場で働く人に負荷がかかります。

労働環境を改善するためにも生産性向上のための施策が必要です。

労働環境の改善を行うと、どういう効果があるのかというと

  • 肉体的負担が軽減できれば多様な人材が活躍できるようになり、労働不足解消が見込めます。
  • 働きやすい環境とワークライフバランスの実現により企業イメージが向上→人材確保につながります。

 

 

どうでしょうか・・・

働き方改革ひいてはデジタル化を推進してみようと思いませんか。

 

ここで、働き方改革の趣旨のおさらいです。

働き方改革とは、政府主導で推進している「一億総活躍社会の実現」に向けての取組のことです。

多様な働き方を実現し、働き方改革を進めるために助成金の予算をつけたりして推進を図っていますが中小企業ではなかなか進めることが出来ていません。

労働時間の削減のために、ベテランの従業員さんの長時間労働に依存していた作業が滞ることも出てくるでしょう。

人員配置やスケジューリングを最適に行えるようにならないと、納期が遅れてしまうこともあるでしょう。

 

 

働き方改革のために取り組むこと!!!

デジタル化及びITツールの導入が非常に有効です!!!

取組むためにまず行うことは、自社の働き方の現状把握、です。

  • どの業務にどれくらい時間がかかっているのか確認しましょう
  • 就業規則通りの働き方が出来ているのか確認しましょう
  • 勤怠データから時間外労働の時間を確認しましょう

現状把握により、どこの部署の誰に負荷がかかっているのか、どこがボトルネックになっているのか洗い出すことが出来ます。

洗い出したうえで、どこから取り掛かるのかを決めていきます。

最初に取り掛かるところは、図面や資料のペーパーレス化、が目に見えて時間削減できるはずです。

紙での図面を探すのと、データ化した図面をキーワード検索するのであればキーワード検索の方が断然効率がいいです。

場内のどこからでもデータへのアクセスができる環境にすることも効率が上がることにつながります。

クラウドへのバックアップなどと組み合わせれば、BCP対策としても有効ですね。

 

 

最終的に、AIなどを活用したデジタル技術の導入で、作業によっては人の手がかからない作業ができるはずです。

順を追って進めていかないと、どれも中途半端になってしまいます。

 

 

業務効率化のためにDX推進したい!!!

働き方改革推進支援助成金や、業務改善助成金、IT導入補助金をうまく活用し、デジタルツールを導入する企業もあります!!!

取り掛かりやすいのは、ペーパーレス化と勤怠管理システムではないでしょうか。
助成金の申請やツールを使いこなすためには、業務内容を正確に把握することが重要です。
ついでにスキルマップを作成し人事評価に結び付けるのもいいですね。
「誰が、どんな仕事を、どのように行っているのか」を把握することで業務の効率化実現できます。

同一労働同一賃金にも対応する必要があります

DX推進をやりつつ、働き方改革を進めるには、同一労働同一賃金を実現したうえで時間外労働の削減や年次有給休暇の5日取得義務もクリアできるように取り組みましょう。

そのためにも、適切な労務管理が必要になります。

次回こそ、運送業界について取り上げます!!!

ITツールの導入に使える助成金のご紹介も可能です。労務関係のツールでしたらご提案から設定、運用サポートも可能です。

お気軽にお問い合わせください。

最後に用語解説

  • ブルーカラー、ホワイトカラー・・・1800年中ごろから欧米で使われるようになった職種を指す言葉です。ブルーカラーは製造業や建設業の現場に従事する方。ホワイトカラーは主にオフィスワークに従事する人を指します。
  • ペーパーレス化・・・CEをしていたころから推進されている、紙をなくしていこうという動き。FAXに関してはかなり進んでいる印象ですが、お役所関係に出す書類はまだまだアナログで紙が多いですね。紙を出さない、紙のデータを電子化することで確実に作業効率は上がります。