元CE(カスタマーエンジニア)が社労士業務を行う中で感じたことを徒然なるままに書き綴ります・・・
働き方改革を推進するための、課題解決方法や事例を紹介できればと思っています!
4回目は、製造業について、です。(運送業と予告しましたが変更しました)
『前回までの記事はこちらからどうぞ』デジタル化が進まない理由・・・
運送業のイメージは、拘束時間が長く長時間労働になりがち、ではないでしょうか。
長距離の移動や、荷受けのための待ち時間が発生するためにどうしても拘束時間が長くなりますね。
高速道路のSAなどで時間調整しているトラックがたくさん並んでいるのを見かけると、大変な仕事をしているドライバーさんを尊敬します。
トラック業界全体で、長時間労働をなくしていこうという動きはあります。
全日本トラック協会が公表している取組として、「労働生産性の向上」「運送事業者の経営改善」「適性取引の推進」「多様な人材の確保・育成」を掲げております。
<<全日本トラック協会が公表している取組についてはこちら>>
運送業にもデジタル化の波
働き方改革により改正された労働基準法では、時間外労働の上限規制は原則45時間です。
運送業において、この時間外労働の上限規制が適用される時期は2024年4月1日です。
時間外労働の削減のためには改善すべき点のIT化できる部分に絞って書いていこうと思います。
- 荷待ち時間荷役時間の削減について・・・時間管理の徹底と荷役のパレット化、トラック予約システムを導入するなどITを活用し改善していく
- 運行計画作成をデジタル化する・・・運行指示書をデジタコ連動で作成するソフトを導入するなどして改善していく
- 市街地での配送ルートを最適化する・・・効率よく配送できるようルートをシミュレーションし作成することと荷物の積み込み順を配送ルートに合わせて効率よく積み込むことで改善していく
上記の改善策に必要なシステムは、さまざまなソフトウェア会社から運送業に特化した管理システムが販売されております。
配送管理と請求の管理が別々でのシステムで稼働しているため2重で入力、担当者ごとにそれぞれのエクセルで管理しているため担当者がいないと何もわからない、エクセルでの管理には限界を感じている、などひとつでも当てはまることがあれば業務の見直しが必要ではないでしょうか。
バックオフィスを改善していくことで、ドライバーの拘束時間の削減につながり「年次有給休暇の取得促進」「賃金UP」など処遇改善につながるはずです。
依頼主の指定する時間に間に合に合うように納品するプレッシャーも従業員の負担となります。
事務仕事に比べて体力面精神面で現場で働く人に負荷がかかります。
きつい仕事であるために人手不足が慢性化している運送業界の人手不足解消のための施策の一つとしてIT化を進めてみてはどうでしょうか。
どうでしょうか・・・
働き方改革ひいてはデジタル化を推進してみようと思いませんか。
ここで、働き方改革の趣旨のおさらいです。
働き方改革とは、政府主導で推進している「一億総活躍社会の実現」に向けての取組のことです。
多様な働き方を実現し、働き方改革を進めるために助成金の予算をつけたりして推進を図っていますが中小企業ではなかなか進めることが出来ていません。
働き方改革のために取り組むこと!!!
デジタル化及びITツールの導入が非常に有効です!!!
取組むためにまず行うことは、自社の働き方の現状把握、です。
- どの業務にどれくらい時間がかかっているのか確認しましょう
- 勤怠データから時間外労働の時間を確認しましょう
現状把握により、どこを改善すればいいのか洗い出すことが出来ます。
洗い出したうえで、どこから取り掛かるのかを決めていきます。
最終的に、AIなどを活用したデジタル技術の導入で、作業によっては人の手がかからない作業ができるはずです。
順を追って進めていかないと、どれも中途半端になってしまいます。
業務効率化のためにDX推進したい!!!
働き方改革推進支援助成金や、業務改善助成金、IT導入補助金をうまく活用し、デジタルツールを導入する企業もあります!!!
取り掛かりやすいのは、ペーパーレス化と勤怠管理システムではないでしょうか。
助成金の申請やツールを使いこなすためには、業務内容を正確に把握することが重要です。
ついでにスキルマップを作成し人事評価に結び付けるのもいいですね。
「誰が、どんな仕事を、どのように行っているのか」を把握することで業務の効率化実現できます。
同一労働同一賃金にも対応する必要があります
DX推進をやりつつ、働き方改革を進めるには、同一労働同一賃金を実現したうえで時間外労働の削減や年次有給休暇の5日取得義務もクリアできるように取り組みましょう。
そのためにも、適切な労務管理が必要になります。
次回は、介護業界について取り上げます!!!
ITツールの導入に使える助成金のご紹介も可能です。労務関係のツールでしたらご提案から設定、運用サポートも可能です。
お気軽にお問い合わせください。
最後に用語解説
- AI・・・artificial intelligence人工知能のことです。自ら学習する計算機、といことで教育が必要です。
- スキルマップ・・・従業員が仕事をするうえで必要なスキルを可視化した一覧表のことです。