キャリコンブログ~働きやすい職場環境づくりvol.7~

エンゲージメント測定ツールで、社員との絆を可視化?!

こんにちは!キャリアコンサルタント西山です。「働きやすい職場環境」というテーマでお届けしております。1回目のブログで「雇用」「人事評価」「人材育成」「人間関係」、この4つを適切に整備することが、従業員の労働意欲・定着率・パフォーマンスの向上につながるということをお伝えしました。(1回目のブログへ)7回目の今回は『人材育成』がテーマです。4回目のブログで『従業員エンゲージメント』についてお伝えしました(4回目のブログへ)。従業員エンゲージメントが大切なのは分かったけど、可視化できると良いのに~。今回はその可視化ができるツールをご紹介します。

エンゲージメント

日本語では、従業員の会社に対する信頼、愛着、きずな、帰属意識といった意味になります。4回目のブログでもお伝えした通り、「従業員エンゲージメントが高くなると企業経営にプラスの影響をもたらす」といった調査結果も出ています。それもあり、多くの企業が「従業員エンゲージメントを高める」ための取り組みに興味を示されています(参照:President Online)。

日本の従業員エンゲージメントは、海外と比べ低い…

米国最大級のギャラップ社の2017年調査では、職場状況に関する国際比較調査の報告書において、日本の社員の仕事へのエンゲージメント(下図では熱意と和訳)の度合いは、調査対象国139カ国中、実に132番目という低さであることが分かったそうです。(参照:リアルワン)以下の表がその結果です。

 

そしてこの調査結果は、「従業員エンゲージメント」における「思考」、「情緒」、「行動」の3つのエンゲージメントの要素のうち、「情緒」部分がよりフォーカスされた項目設定となっているそうです。

 

 

つまり、仕事を楽しみ、情熱を持って取り組んでいるか、また、その環境があるかという点で、日本の従業員は国際的に見て低い水準ということがいえます。

 

エンゲージメント測定ツールをご紹介

では、そのエンゲージメントを測定するツールをご紹介します。

自分が所属している組織に対する愛着…つまり「エンゲージメント」をたった12個の質問に答えるだけで可視化できてしまうのがエンゲージメントサーベイ『Q12(キュートゥエルブ)』です。
ギャラップ社と心理学者フランク・L・シュミット博士が提携して開発したものだそうです。お時間が良ければ、ご自身でも試してみてください。

では、やってみましょう。

Q1~Q12の質問に対し、以下のように点数付けをしてください。

・完全に当てはまる(5点)
・やや当てはまる(4点)
・どちらともいえない(3点)
・やや当てはまらない(2点)
・完全に当てはまらない(1点)

Q1:職場で自分が何を期待されているのかを知っている
Q2:仕事をうまく行うために必要な材料や道具を与えられている
Q3:職場で最も得意なことをする機会を毎日与えられている
Q4:この1週間のうちに、よい仕事をしたと認められたり、褒められたりした
Q5:上司または職場の誰かが、自分を一人の人間として気にかけてくれている
Q6:職場の誰かが自分の成長を促してくれる
Q7:職場で自分の意見が尊重されているようだ
Q8:会社の使命や目的が、自分の仕事は重要だと感じさせてくれる
Q9:職場の同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしている
Q10:職場に親友がいる
Q11:この6カ月のうちに、職場の誰かが自分の進歩について話してくれた
Q12:この1年のうちに、仕事について学び、成長する機会があった

測定結果を見て…

いかがでしたでしょうか。この集計結果を数値化してみると、従業員がその会社をどう思っているかが丸裸になってしまうそうです。

Q1~2:仕事をするための動機や環境が整っているか
Q3~6:仕事に貢献しているか、どんな貢献をしているか
Q7~10:「この職場」で働く目的とチームの一員と感じているか
Q11~12:「この職場」で働くことに伴う自身の成長性

がわかると言われています。この質問に全て5点をつけたとすると、会社に行くのが楽しくて仕方がないでしょうね。

ちなみに…こんなデータがあるようです。

・Q12の平均値が3.2を下回ると要注意(平均より低め)

・3.8を超えると高い(平均より高い)

4回目のブログでもお伝えした通り、エンゲージメントが高い会社は低い企業に比べ、利益率が向上するようです(4回目ブログへ

そして、ここでもう1つ言えるのが、上司のマネジメントの在り方の大切さなのではないでしょうか。定着率を左右するポイントはQ1、Q2、Q3、Q5、Q7の5つです。離職率の高い現場で、これらの数字が低い場合は、改善の余地があると言えます。これを機に、従業員との絆を可視化してみてはいかがでしょうか?

 

当社では、組織改善サービスもご提供しています。人事評価制度、各種社内研修を通して、個人の成長を組織の成長につなげる取組を実施したい、とお考えの方、是非お気軽にご相談ください。

 

【キャリコン西山のコラム】

今週2歳になるわが子。子育てをしていると、人材育成と共通しているなぁと感じる時があります。

 

・頭ごなしな言い方はせず、「褒める」ことが大切

・「できること」で成功体験を積み重ねる

・周りと比較するのではなく、過去と比べてできるようになったことを評価する

 

これは、私が育児をする上で心掛けていることですが、人材育成にも必要な要素ですよね。全ては子供を大切に思う愛情から来るものです。人材育成、エンゲージメントと難しそうなことをたくさん述べましたが、やはり従業員を大切に思う気持ちを持つという基本が一番大事だなと思いました。

 

 

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