ここが知りたい!評価におけるマイナス査定について!!
みなさんこんにちは!
シナジー経営株式会社の水野です。
前回のブログでは、事業承継と人事評価の関連性についてお話ししました。
事業承継と人事評価の関連性 評価ブログ | シナジー経営株式会社 (kkr-group.com)
人材育成や評価制度について書いてきました。
評価制度を考えている経営者の方は、「社員の給与を上げてあげたい!」と大半の方が考えています。
しかし、「評価制度入れることで給与下げることもできるの?」という質問も同じぐらい受けます。
特にコロナ禍で苦しい状況の中で、意味のある昇給にしたいですよね~((+_+))
今回は社労士事務所としての法的な観点と評価制度における給与を下げる「マイナス査定」についてQ&A形式で紹介させていただきます。
それでは!行ってみましょう~~~( `ー´)ノ( `ー´)ノ( `ー´)ノ
Q1.そもそも社員の給与下げることは違法じゃないの?
A1.何の根拠もなしに給与を下げると違法です。
しかし、評価制度の結果に基づいてマイナスになる場合は違法とはなりません。
Q2.マイナス査定ってどうやってするの?
A2.まず昇格ランクを作ります
例えば、100点満点の評価シートの場合に、
Sランク(90点以上)
Aランク(80点以上90点未満)
Bランク(70点以上80点未満)
Cランク(60点以上70点未満)
Dランク(50点以上60点未満
Eランク(50点未満)
といった5段階評価
次にそれぞれのランクに号俸の増減を決めていきます。
S→+8
A→+6
B→+4
C→+2
D→±0
E→-2
ここで言う号俸とは、基本給の賃金テーブルにはめた際を言います。
S評価で1,000円ピッチの方であれば、現在の基本給+8,000円
E評価であれば現在の基本給-2,000円ということです。
この場合、Eランクが「マイナス査定」ですね。
この際に気を付けなければいけないポイントは、評価項目の“最低限達成して欲しい基準”以下の点数をマイナス査定の点数とすること
最低これぐらいの行動ができていない(点数が取れていない)と会社としてはマイナスにする
実際にマイナス査定になるような社員に、
「君はここができていないからマイナスなんだよ」
「ここができていないと会社の評判が悪くなったり、規則違反になるのでマイナスです」
といった説明ができるかが一つのポイントです。
Q3.社員が多大な不正をしたので減給したい。減給っていくらでもしていいの?
A3.減給できる金額には上限があります。
月給で総額の10分の1を超える減額をしてはいけません。
しかし、この場合は規律違反や問題行動に関する減給です。
評価制度により減給はQ2で記載したように制度に基づいた金額設定にしないといけません。
Q4.給与を上げたいけど下げたい社員もいて調整したい。けど離職も気になる。どうしたら?
A4.給与が上がったら誰だって嬉しいですよね?
仰る通り、マイナス査定になった方が給与が下がった時に離職になる可能性はあります。
ただ、その場合は事前に「このままだとマイナスになっちゃうよ」と本人に伝えておく必要があります。
いきなり結果が出て、マイナスではなくて評価期間の中間地点ぐらいで現状の点数などを伝えて、
「後3ヶ月でこういう会社が定めているここを改善すれば、点数が上がってマイナスは回避できるよ」
と伝えることが重要です。
期の途中で行動を改善するためのツールとして使えるのが評価制度でもあります。
Q5.それでも点数が低かった社員はマイナスにするということですか?
A5.そうですね。最低限の行動規範が守られていないためマイナスになる、という考えです。
実際に点数が出たときに多く出過ぎている場合は、評価基準が厳しすぎる可能性があります。
逆に誰でも点数が高くなってしまう、もしくは本人の貢献度や頑張りに点数が比例していない場合は、評価基準が甘すぎる可能性があるので見直したほうがいいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回はQ&A形式でマイナス査定についての疑問回答をいたしました。
マイナス査定はどうしてもネガティブ要素として捉えられがちですが、給与のメリハリを付けたい、調整したい方にはおススメです。
その場合の制度構築や注意点、フォローもさせていただいております。
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