キャリコンブログ新シリーズ~働きやすい職場環境づくりvol.3~

不妊治療と仕事の両立の現状とは?使える助成金もご紹介!

こんにちは!キャリアコンサルタント西山です。新シリーズが始まって今回で3回目、「働きやすい職場環境」というテーマでお届けしております。1回目のブログで「雇用」「人事評価」「人材育成」「人間関係」、この4つを適切に整備することが、従業員の労働意欲・定着率・パフォーマンスの向上につながるということをお伝えしました。(1回目のブログへ)3回目の今回は雇用管理の中でも最近話題に上がりやすい「不妊治療」について考えたいと思います。

 

不妊治療と仕事の両立は離職へのきっかけに

厚生労働省が行った調査によると、仕事と不妊治療との両立ができず、16%の方が離職し、8%の方が雇用形態を変更しています。 近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、働きながら不妊治療を受ける方は増加傾向にあると考えられます。このように、人材を失うことは、企業にとって大きな損失ですよね。仕事と不妊治療の両立について、会社全体で理解を深め、従業員が働きやすい環境を整えることで、有能な人材の確保というメリットにつながります。

 

 

不妊治療をしている従業員の実態は把握されていない現状…

同じく厚労省の調査では以下のようなアンケート結果が紹介されています。

 

 

従業員が不妊治療をしているかどうかをはっきり Yes/No で答えられる企業は30%ほどにとどまっています。つまり、70%近くの企業は従業員が不妊治療をしているかどうか知らないという現状だということです。

 

そして、不妊治療に特化した制度を導入しているという企業も現状、とても少ないことが上図を見ていただくとお分かりいただけます。

 

不妊治療と仕事の両立が難しいワケ

不妊治療をしている従業員目線に立ってみたいと思います。仕事と両立することについて、どんなことが大変なのでしょうか。NPO法人FINEの行った「仕事と不妊治療の両立に関するアンケート Part 2」によると、以下のようなアンケート結果が紹介されています。

71.9%の人が「急に・頻繁に仕事を休むことが必要であること」と回答しています。次いで「あらかじめ通院スケジュールを 立てることが難しいこと」が47.3%、「周りに迷惑をかけて心苦しいこと」が25.6%ということです。このような悩みを抱えているけれども、中々言い出しづらい従業員がもしかしたら身近にいるかもしれません。

まずは社内調査を実施する

現状を知るには、アンケートなどの社内調査が有効です。困っている従業員はいないか、いるならどのようなニーズがあるのか。そこから考えられる制度の導入はどんなものがあるのか、考えるきっかけになりますね。

両立支援等助成金をうまく活用する

『アンケート調査→社内サポート環境の整備→制度の導入→不妊治療のために導入した制度を従業員が利用→働きやすい職場に→モチベーション・生産性UPにつながる』

この一連の流れをサポートしてくれるのが『両立支援等助成金(不妊治療両立支援コース)』です。

 

上記要件を満たせは、28.5万円~が助成されます!関心を持っていただいた事業主の方、まずは、環境整備から取組み、いつでも該当従業員が利用できる状況を作るというところからスタートしてみてください。詳しくは厚生労働省のHPをご覧ください。そして、どんな取り組みをしたら良いのか、助成金についてなど、お気軽に弊所にご相談ください。

 

【キャリコン西山のコラム】

不妊治療って何してるか分からない、話題にしたらダメなのかな、という空気ありますよね。確かにデリケートな話題ですが、会社側が理解しようとしてくれているというのは、該当従業員にとってはとてもありがたいことなのではないでしょうか。

 

厚生労働副大臣 三原じゅん子氏の不妊治療についてのシンポジウム動画を見つけました。理解のきっかけにいかがでしょうか。こちらからどうぞ

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