『働き方改革推進支援助成金』とは?
こんにちは!キャリアコンサルタント西山が10回シリーズで『助成金』についてお届けしています。
3回目の今回は『働き方改革推進支援助成金』です。そもそも助成金とは?という方は1回目のブログをご覧下さい(コチラ)。
『働き方改革推進支援助成金』とは?
労働時間の縮減や年次有給休暇の促進に向けた環境整備等に取り組む中小企業事業主に対して、その実施に要した費用の一部を助成するものです。つまり、労働時間改善の促進を目的とした助成金です。
うーん、イメージが沸かない!例えばどんな事例がある?
出典:厚生労働省HP
・勤務時間などの労務管理を手作業でしているけど、管理上のミスが多い!
→まだまだ手作業の企業も多いと思いますが、属人的な作業はミスが発生しがちです。ITツール導入による労務管理の効率化で、ついでに人手不足問題も一挙に解決のチャンスです。
・タッチパネル式オーダーシステムを導入し、店舗業務の効率化を図りたい!
→新たな機器や設備を導入することで生産性UP!こちらも人手不足問題が解消されることにつながりますよね。
システムを稼働させるためのインストール、導入指導、コンサルティング費用なども助成対象になります。リース契約、クラウド費用、保守料も対象です。この助成金をきっかけにDX化の波に乗ることも一つの選択肢です。
その他具体的な助成事例が厚生労働省のHPで紹介されているので、よろしければコチラご覧ください。
助成金をもらうにはどうしたら良い?
具体的に助成金をもらうには、以下1、2のそれぞれ1つ以上の実施が必要です。
1.<助成対象取り組み>
いずれか1つ以上実施してください。
- 労務管理担当者に対する研修
- 労働者に対する研修、周知・啓発
- 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
- 就業規則・労使協定等の作成・変更
- 人材確保に向けた取組
- 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
- 労務管理用機器の導入・更新
- デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
- 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新
- (小売業のPOS装置、自動車修理業の自動車リフト、運送業の洗車機など)
- ※研修には、業務研修も含みます。
- ※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。
2. <成果目標>
助成対象の取り組みを行い、以下のいずれかの目標を1つ以上実施してください。
1. 36協定の月60時間を超える時間外労働時間数の縮減
2. 特別休暇の整備(病気休暇、教育 訓練休暇、ボランティア休暇、新型コロナウイルス感染症対応のための休暇、不妊治療のための休暇)
3. 時間単位の年次有給休暇の整備
<助成額>
15万円~240万円
「成果目標」の達成状況に応じて、支給対象となる取り組みの実施に要した経費が一部支給されます。
詳しくは厚生労働省HPをご覧ください(コチラ)
【キャリコン西山のコラム】
「生産性向上」生産年齢人口が減少の日本には必須の試みですよね。
リクルートワークスの研究によると、近年、働き方改革が進んで、労働時間が減っても、日本人は満足していないらしいですね。「働き方改革」の裏側で、「働く意識」の問題が放置されたままになっていることが1つの要因だと言われています。「働くことを自分なりにどう意味づけることができるか」を理解することが働く上での幸福感を高める大きな要因の一つのようです。キャリアコンサルティングが世に普及されることが求められていると感じます。
こう考えていたら、ふと、「ハーズバーグの二要因理論」を思い出しました。
満足を感じる要因と不満足を感じる要因は別のものであるという説です。ハーズバーグによると、“動機づけ要因”には、「仕事の達成感」、「責任範囲の拡大」、「能力向上や自己成長」、「チャレンジングな仕事」などが含まれ、“衛生要因”には、「会社の方針」、「管理方法」、「労働環境」、「作業条件(給与・時間・役職)」などが含まれるとされています。簡単に言うと、お給料アップしたから仕事がんばってねと言われても、モチベーションをアップさせる何かがなければ人は満足しないということです。
「働き方改革」の主要テーマは衛生要因に対するアプローチのように感じます。今回、この助成金を活用して生産性向上をどんどん測って欲しいと思います。しかしながら、一方で社員のモチベーションをアップさせる仕組みをどのように取り入れられているのか、こちらも合わせてお考えいただきたいと思います。人事評価制度、社員研修もその一つだと思います。
当社では、助成金の代行業務、並びに人事評価制度、社員研修もご提供させていただいております。
お気軽にお問合せください。